設立経緯

平成9年に塩の専売制が廃止されました。塩専売制は92年間にわたって続いた制度で日本の塩の生産と需給関係は専売制の中で育ってきたものでした。専売制廃止は都市部のスーパーなどの小売マーケットの市場環境は大きく変化し、供給も小規模の地場産業としての塩生産者が多数稼働し、世界中からの珍しさを求めた塩商品が輸入されて、高価格商品が数多く販売され、商品数も激増しました。

事業者数の推移
  1997
専売廃止
2003
輸入自由化
2007
現在
真空式&天日塩粉砕 13 19 36
特殊製法塩、特殊用塩 275 413 519
輸入販売 33 236 514
83 250 365

このような市場の動きに伴い、市場の競争は激化し、商品の表示に対しても過激なものが現れることになり、平成15年には東京都から消費者意見を集約して商品表示の適正化が求める指導文書が出されました。塩専売制廃止に当たっては、表示や品質規格などについての全く基準がない状態で自由化され、また、それを協議すべき業界の団体もない状態であったことから、業界の有志9社が集まり「家庭用塩表示検討懇談会」を発足し、塩の表示の適正化への活動を開始しました。また東京都には家庭用塩表示検討会が発足して表示の適正化について検討を開始しました。
平成16年には公正取引委員会から食塩の表示に関し9社を対象に警告が発せられ、併せて消費者意見の集約結果を整理して「家庭用塩について」の指導勧告を行い、公正競争規約策作成に向けた活動を開始するように求めました。消費者意見集約の主要内容は以下の通りです。

  • 思わせぶりで品質が良いと誤認させる
  • 過剰に体に良い、味がよいと言っている
  • 根拠のない自然塩、天然塩の表示で品質が良いと思わせる
  • 産地名が実際と異なる
  • 海洋深層水、無意味な無添加表示がある

同年さらに東京都は家庭塩表示検討会の結論を受けて「食塩の表示に関する業界自主基準策定に向けた指針」を公表して、表示規約制定に向けての活動の推進を図りました。指針の内容の骨子は以下の通りです。

  1. 「自然」「天然」の表示は使用しないこと
  2. ミネラルによる品質等の優良性を表示しないこと
  3. 「最高」「究極」などの最上級を示す表示は客観的根拠がなければ使用しないこと
  4. 無意味な無添加表示はしないこと
  5. 一括表記枠外に原材料、製法を表記すること

これらの動きを受けて業界有志12社により食用塩公正競争規約作成準備会を発足させ、月1回の会合を重ねて具体案の合意に向けて協議が続けられました。平成18年4月には業界全体に呼びかけて、76社の会員が参加する食用塩公正取引協議会準備会を発足させ、関係省庁とも協議を重ね、また消費者団体意見を求めて食用塩公正競争規約の成案を作成する活動をすすめ、平成20年2月公正取引委員会主催の公聴会を開催し同年4月に官報告示となりました。食用塩公正取引協議会は官報告示を受けて5月21日設立総会を開催して実質的活動を開始し、入会受け付け、商品表示の審査の受付を開始しました。商品表示の審査は平成20年7月から開始されて以来、承認点数は1000点を超えています。

食用塩公正取引協議会発足までの経緯年表

平成 9年 4月 塩専売制が廃止、国内生産加工、輸入、卸販売など食用塩関係の参入企業の急増
平成15年2月 東京都の指導「食塩に関する表示の徹底について」により表示の適正化が求める
平成15年10月 業界有志9社により「家庭用塩表示検討懇談会」が発足
平成16年2月 東京都の食塩表示適正化連絡会が発足
平成16年7月 不適正な表示の是正について公正取引委員会の警告及び指導「家庭塩の表示について」
平成16年9月 東京都食塩表示適正化連絡会が「食塩の表示に関する業界自主基準策定に向けた指針」を公表
平成16年9月 業界有志12社により「食用塩公正競争規約作成準備会」が発足
平成18年4月 界では、食用塩公正取引協議会準備会を発足させて、表示適正化に向けて意見の集約を開始。準備会発足を業界全体に案内。発足説明会開催。会員76社、幹事会社16社
平成19年11月 消費者団体、販売者団体に業界素案説明会を開催
平成19年12月 公正取引委員会に業界原案を提示して審査請求
平成20年2月 公正取引委員会による公聴会を開催
平成20年4月21日 「食用塩の表示に関する公正競争規約」官報告示
平成20年5月21日 食用塩公正取引協議会設立総会(KKRホテル)
平成22年4月21日 「食用塩の表示に関する公正競争規約」完全施行
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