工程を表示する用語として次の16の用語が定められました。
各工程の機能と特徴を説明します。しかし、この特徴がすべてを示しているものではありません。詳細は商品のホームページ等を参照してください。
別名: | 塩分濃縮膜、イオン交換膜、イオン交換膜電気透析 |
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機能: | 電気を流した時に塩分だけを透過する膜を使い、海水の塩分を約6 倍(3%→約18%)に濃縮する方法です。 |
特徴: | 塩の主成分である塩化ナトリウムを効率的に濃縮し、生産性が高く、自動化され、海水汚染の影響を受けにくい方法です。 |
イオン交換膜電気透析装置
イオン交換膜電気透析法のしくみ
別名: | 淡水化膜、RO膜 |
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機能: | 真水だけが透過する膜の筒に圧力をかけた海水を流し、真水と分かれて排出される濃い海水(元の海水の2 倍程度:塩分5-6%)を利用する方法です。 |
特徴: | 海水成分比はほとんど変わりません。真水の採取と共用できます。 |
逆浸透膜装置
逆浸透膜による海水淡水化の仕組み
機能: | 天日塩、岩塩などを、水または海水などに溶解して濃い塩水(かん水)を作る操作です。 |
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特徴: | 天日塩、岩塩などを溶解して塩水を作る操作は、天日塩や岩塩に含まれる砂泥を除き、再結晶することで異物を除去できます。 |
岩塩の溶解採鉱
天日塩溶解槽
機能: | 海藻を海水または濃縮された海水(かん水)などに浸し、海藻成分を海水に溶かし出す操作です。 |
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特徴: | 海藻に含まれるうま味成分を溶かし出すことができます。 |
海藻浸漬
太陽熱や風などの自然エネルギーを利用する方法を総括して「天日」といいます。「天日」は、蒸発濃縮する工程だけを表す用語、また、蒸発濃縮して塩を採るまでの全工程を表す用語として用いられます。
機能: | 広く整地された池に海水を導き、天日、風力を利用して蒸発させて塩の結晶を得る方法です。日本では行われていません。製品は通常「天日塩」と呼ばれます。 |
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特徴: | 自然の環境下で作られるため、砂などが混じる場合があります。産地の気候、地盤によって管理方法も異なり、塩の特性も異なります。 |
メキシコ、ゲレロネグロ塩田(三菱商事株式会社提供)
イタリア(プーリア州塩田)
機能: | 海水またはかん水を浅い箱型の容器(結晶盤)に貯留し、ハウス内で静置して濃縮、結晶させて塩を作る方法です。塩の結晶を得るまで、釜で煮詰めるより長い時間を要します。稀に濃縮だけ行う場合もあります。 |
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特徴: | 日本国内で、小規模に天日塩を作る方法として用いらています。 |
結晶盤による製塩
天日結晶塩(天日濃縮してできた塩)
別名: | 揚浜、入浜などの日本の古い名称があります。 |
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機能: | 海水を原料とし、塩田地盤上で濃縮させます。海水濃縮だけで結晶まではしません。 |
特徴: | 日本の古い塩田の存続を目的として、小規模の塩田で生産が行われています。 |
揚げ浜式塩田
機能: | 緩やかな傾斜をつけた平面に海水を流下循環させ、主に太陽熱を利用して水分を蒸発させて濃い塩水をとります。 |
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建屋(ネット式塩田)手前が流下盤
機能: | 漁網状のネットを組上げ、上部から海水を流下循環させ、主に風力を利用して水分を蒸発させて濃い塩水をとります。 |
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ネット式塩田
機能: | 竹笹を立体的に組上げ、上部から海水を流下循環させて蒸発させることで濃い塩水をとります。主に風力を利用して水分を蒸発させて濃い塩水をとります。 |
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枝条架
機能: | 開放釜で煮詰めて塩の結晶をつくる方法です。釜に蓋があっても、形状が縦長であっても、大気圧に開放されていれば平釜といいます。 |
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特徴: | 温度、攪拌条件により小結晶の凝集、フレーク、などができます。結晶がやわらかく、溶けやすく、やや軽い(かさばっている)塩ができます。 |
平釜製塩
フレーク塩(薄片状の結晶)
凝集塩(塩粒が集まった結晶)
別名: | 蒸発缶 |
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機能: | 真空式(減圧式)、加圧式など密閉釜で加熱濃縮を行い、塩の結晶を作る方法です。 |
特徴: | 大規模生産。大部分が0.2-1mm のサイコロ型の結晶になります。平釜より結晶構造が緻密で、結晶が大きく、やや重い(かさ密度が大きい)塩ができます。 |
蒸発缶
立方体塩(サイコロ型)
機能: | 海水を霧状に噴霧し、水分を蒸発させて塩の結晶を取る方法です。 |
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特徴: | 海水とほとんど同じ組成の塩ができます。微粉です。 |
微粒塩(噴霧乾燥、加熱ドラム)
機能: | 海水を液滴として、加熱した円筒上で蒸発させて塩を取る方法です。 |
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特徴: | 海水とほとんど同じ組成の塩ができます。微粉です。 |
機能: | 塩の水分を、装置を用いて人為的に蒸発させて除く操作です。加熱、除湿、減圧乾燥を含み、天日乾燥は含まれません。 |
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特徴: | 水分がなくなると、さらさらした流動性がよい塩になります。 |
流動乾燥機の仕組み
機能: | 塩の塊を砕いて粒を小さくする操作です。篩(ふるい)で粒の大きさを整える操作を含みます。 |
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特徴: | 粒径を整えて使いやすくします。粒が小さくなれば溶けやすく、くっつきやすく、計量しやすくなります。一方で、固まりやすくなります。 |
粉砕塩
機能: | 塩の結晶を焼く操作です。380℃以上は高温焼成、380℃未満は低温焼成といいます。 |
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特徴: | 焼く工程により、塩に含まれる塩化マグネシウムが水に溶けにくい塩基性マグネシウム化合物に変化し、塩の結晶を包み込むように付着するので、塩がサラサラになり固まりにくくなります。味も少し変化します、焼く温度によって、生成するマグネシウム化合物には差があり、高温では酸化マグネシウムが生成されます。 |
機能: | 原料塩や添加物を加えて混ぜる操作です。 |
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特徴: | 添加物(にがり、固結防止剤、塩化カリウム、各種無機添加物、うま味調味料など)を加えることで塩の特徴が変化します。 |
別名: | 洗滌(せんでき) |
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機能: | 天日塩や岩塩に含まれる砂泥などを水や塩水で洗って除く操作です。過剰の「にがり」分などを除くために洗浄する場合があります。洗浄のレベルは様々で、極めて簡易なものから丁寧なものまであります。 |
機能: | 塩を粒状などに成型する操作です。成形にはプレスするもの、でんぷんなどの成型材を加えて固めるものなどがあります。 |
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特徴: | 粒を大きくすることで溶けやすさを調節したり、かさ比重を変えて混合性を良くしたりします。 |
機能: | 岩塩や湖塩を掘り出すことです。 |
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特徴: | 採掘されたままの岩塩や湖塩は、産地によっては、塩の生成時に混ざった鉱物をそのまま含んでいる場合があります。 |
岩塩鉱(パキスタン)